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2018/09/27お知らせ

校長ブログ

朝の礼拝

2018/9.1821

 先週のTV番組の中で「世界なぜそこに日本人」~世界で大尊敬されるスゴい日本人SP!!~という番組があり、ベルリンの壁崩壊に導いた日本人花火師が取り上げられていました。第二次世界大戦後ドイツは東西に分かれており、ベルリンにも高さ4メートルの壁が155kmにわたって作られていた時代があります。この壁建設については密かに準備が進められ、1961年8月13日の午前0時をもって一斉に作業に入り、夜が明けたときには壁が完成していたそうです。一夜にしてつくられたため、家族や知人、友人同士もその壁に阻まれ、それから壁が崩壊するまでの間は会うことも許されなくなりました。密かに越えようとすれば銃殺されることもあり、完全に分断されてしまったのです。そんな中で、秋田県大曲市の花火師である佐藤勲さんに、ベルリン市制750年祭典で花火を上げてほしいと西ベルリンから招待の声があがったそうです。当時の西ドイツにも花火はあったそうなのですが、日本の打ち上げ花火とは異なり放射状に吹き上がるような花火だったそうで、この話を聞いた佐藤さんは日本の花火の素晴らしさを見せようとこの話を承諾されたとのことでした。当日までの準備も随分苦労されたようで、当時の西ドイツの花火師は打ち上げ花火をしたことがありませんから、土台もぐらつき、ほとんどその準備をやり直さねばならなかったそうです。また、この花火について佐藤さんは東ベルリンの方にも喜んでほしいという思いで、この話が来たときに「分かりました。ベルリンの地上には壁はありますが、空には壁はありません。日本の花火はどこから見ても同じように見えます。西のお方も東のお方も楽しんでください。」と言われたそうです。そして750年祭典で花火は無事に打ち上げられました。翌日の新聞には「空には壁はない」という大きな見出しで記事が掲載され、その2年後1989年にベルリンの壁が崩壊します。東西の壁を超えた花火のニュースとして今回の番組にも取り上げられました。もう随分前の話になりますが日本人初の宇宙飛行士として活躍された秋山さんという方がロシアのロケット「ソユーズ」で初めて宇宙からメッセージを送られたときに「地球には国境がないんですね」という言葉を言われたことを衝撃的に覚えています。地上では国境線に絡んだ戦争が今も各地で行われています。しかし、その国境線は国の利益を追求してあくまで人間が引いたものであり、実際には空から見ると国境はないのです。私達人間は三毒の煩悩といわれる「貪欲」(際限ない欲望)、「瞋恚」(怒りの心)、「愚痴」(そねみねたみの心)ものを抱えながら生きていると仏教の中でも言われていますが、私達人間同士の争いは小さなものから戦争まで、すべてこれらの煩悩が絡んでいるのです。そんな自分自身を客観的に見ていくと、あらためて「国境がない」という言葉が私自身に響いてくるのではないでしょうか。

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